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小臼歯を抜歯しワイヤー固定ブラケットで治したケース(治療期間1年半)

矯正治療は歯並びがきれいになりとても良い治療ですが、何事にも良いものを手に入れるためには、苦労はつきもので、患者さん的に気の重いことが、まず矯正装置が歯に固定される事と歯が痛い事、そしてこの歯を抜かなければいけない事だと思います。医院側としてはそれを逆さに取った、装置が目立たない、あるいは装置を付けない矯正、痛くない矯正、抜かない矯正、は宣伝に一番使いやすいキーワードになります。しかしこれらは矯正治療においては不可能ですと言っても過言ではない事ばかりと思われます。そんな都合のいい事はありません!最近流行りのマウスピース型矯正治療もこのいい例で、抜かないで行うものがほとんどです。

良く、抜かない矯正、とうたった矯正歯科がありますが、日本人の不正咬合者の8割以上は抜いた方がうまくいくケースだと思います。例えば歯並びがガタガタのケースは、顎が小さくて、歯が並ぶ隙間がないために起こるのであって、隙間のないところに無理やり歯を並べようとしたら、歯は前に出ます。仮にそれで並んだとしても歯はまた後戻りするためガタガタの再発につながります。側方拡大といってもそんなにいっぱい広がるものでもありません。物理的に歯が並ぶスペースがありません!

しかし軽いガタガタなどは抜かなくとも綺麗になるケースもあるため一概に全部ダメとも言えません。つまりケースを選ぶということです。要は何が何でも抜くではなく、ご自分のケースが非抜歯の適応症になるか良く調べることが重要であり、単に抜かない矯正に惑わされてはいけないという事です。矯正医としても抜きたくて抜いているのではなく、できるだけ歯は残して治療したいと思います。抜かない矯正を希望の方はよく事前に相談する事が大切です。

最近流行りのマイスピース型矯正は歯を抜かない、装置を付けないという手軽さを売りにしているため、患者さんにとってはとても魅力的に思われますが、しかしその手軽さゆえにうまく治らないケースが多くトラブルの元になります。自分のケースが適応可能ケースかよく相談することが大切です。日本矯正歯科学会のホームページにも注意喚起が掲載されています。やはり2022年現在では抜歯を含めた、従来からのワイヤー矯正が一番確実に短期間で安全に治るというのが現状です

しかし近い将来、装置付けない、抜かない、痛くない夢のような矯正が実現できるときが来たら良いですね!

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